❖ バックパスルール
■ 味方(みかた)からキーパーへのバックパスを、キーパーが手でキャッチすると反則(はんそく)になります。
2. 間接フリーキック
:
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
:
・次のような状況で、ボールを手や腕で触れる。
ただし、ゴールキーパーがボールをプレーに戻すため、明らかにボールをける、またはけろうとした場合を除く。
・ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる。
・味方競技者によってスローインされたボールを直接受ける。
◆ これって、ハンドですか?
■ カンちがいしてる人がいますが、これはハンドとはまったく別(べつ)の反則(はんそく)です。
・なので「バックパスルール」と呼(よ)ばれています。
■ ハンドではないので、PK(ペナルティキック)にはなりません。
・間接(かんせつ)フリーキックになります。
2. 間接フリーキック
:
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
:
・次のような状況で、ボールを手や腕で触れる。
ただし、ゴールキーパーがボールをプレーに戻すため、明らかにボールをける、またはけろうとした場合を除く。
・ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる。
・味方競技者によってスローインされたボールを直接受ける。
■ ただ、PK(ペナルティキック)よりも近(ちか)い位置(いち)から間接(かんせつ)フリーキックになるときもあり、とてもピンチになります。
・ディフェンスがわは、すばやくカベを作(つく)って守(まも)らないといけませんね。
◆ 手でさわったかどうかは、ハンドと同じルールでジャッジします
■ 「バックパスルール」は「ハンド」とはちがうルールですが、キーパーが手でボールにさわったかどうかは、ハンドと同じルールでジャッジします。
■ 味方(みかた)からのパスを、ワキより下のウデの部分(ぶぶん)でトラップすると、バックパスルールの反則(はんそく)になります。
・ややこしいですね。
◆ キーパーなのに、なんでキャッチできないんですか?
■ サッカーのルールは、すべて、よりサッカーをおもしろくするためにあります。
■ もし、バックパスルールがなかったら、どうなるでしょうか?
【出典】バックパス導入以前の様子
⬆ これは「バックパスルール」ができる前(まえ)の試合(しあい)の動画(どうが)です。
■ 勝(か)ってる方のチームが、キーパーへのバックパスをくりかえして、時間(じかん)かせぎをし、そのまま試合(しあい)をおわらせようとしています。
■ こんなサッカーおもしろいですか?
■ 「バックパスルール」は、アイルランドが1990年のワールドカップで、バックパスをつかって、あまりにヒドイ時間(じかん)かせぎをしたため、1992年からできたルールだそうです。
バックパスはアイルランド代表GKパット・ボナーの時間稼ぎ行為が話題となった1990 FIFAワールドカップ終了後、時間稼ぎのプレーや、過度に守備的なプレーを減らすため1992年に導入された
■ 「バックパスルール」により、キーパーは手をつかわない「フィールドプレイヤー」としてのテクニックも練習(れんしゅう)する必要(ひつよう)があり、大変(たいへん)にはなりました。
■ しかし、サッカーとしてはプレーする人も、見る人もおもしろくなったのではないか、と思います。
味方(みかた)からのスローインをキャッチ
■ 味方(みかた)からのスローインをキーパーがキャッチしても、バックパスルールで反則(はんそく)になります。
2. 間接フリーキック
:
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
:
・次のような状況で、ボールを手や腕で触れる。
ただし、ゴールキーパーがボールをプレーに戻すため、明らかにボールをける、またはけろうとした場合を除く。
・ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる。
・味方競技者によってスローインされたボールを直接受ける。
◆ どこまでがバックパスですか?
■ しかし「バックパス」というのは、味方(みかた)がさわったボールすべてでしょうか?
■ そうなると、味方(みかた)のディフェンスがシュートブロックしてはじいたボールも、キーパーはキャッチできないことになります。
■ 最後(さいご)にさわったのが、相手(あいて)か味方(みかた)かキーパーはいちいち瞬間的(しゅんかんてき)に判断(はんだん)しなければいけません。
■ ルールブック(=競技規則)では、
ボールが味方競技者によって意図的にゴールキーパーにキックされる
となっています。
・意図的(いとてき)に = わざと
■ 味方(みかた)が、わざと蹴(け)ったパスがキャッチできないだけで、「シュートブロック」や「クリアミス」などの「意図的(いとてき)」ではないキックのあとは、キャッチしても反則(はんそく)にはなりません。
■ もともと「時間(じかん)かせぎ禁止(きんし)」のためのルールだからです。
◆ 頭(あたま)・胸(むね)・膝(ひざ)でのバックパスはキャッチしてもOK
■ 味方(みかた)からの頭(あたま)・胸(むね)・膝(ひざ)をつかったバックパスは、キーパーがキャッチしても、反則(はんそく)になりません。
◎ 反スポーツ的行為(はんすぽーつてきこうい)
■ しかし、頭(あたま)・胸(むね)・膝(ひざ)をつかったバックパスは、
競技規則の裏をかいて、頭、胸、膝などを用いボールがゴールキーパーにパスできるよう意図的なトリックを企てた
ときは、反スポーツ的行為(はんすぽーつてきこうい)として、間接(かんせつ)フリーキックになります。
2. 間接フリーキック
:
反スポーツ的行為に対する警告
競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は、様々である。例えば、
:
・(フリーキックやゴールキックのときも含め)ゴールキーパーが手でボールに触れる触れないにかかわらず、競技規則の裏をかいて、頭、胸、膝などを用いボールがゴールキーパーにパスできるよう意図的なトリックを企てる。ゴールキーパーが意図的なトリックを企てていたならば、ゴールキーパーが罰せられる。
⬆ この動画のようなプレーは、間接(かんせつ)フリーキック+イエローカードになります。
■「意図的(いとてき)なトリック」を企(くわだ)てたからです。
・しかし、これは細(こま)かすぎるルールですね。
【出典】Le carton jaune improbable mais justifié de Marco VERRATTI : 21ème journée de Ligue 1 / 2016-17
⬆ この動画のように、むりやり地面(じめん)にはいつくばって、ヘディングでバックパスをしたら、「反スポーツ的行為」として、イエローカードになりました。
■ プロの選手(せんしゅ)でも、ほとんど知らなかったルールのようです。
■ 逆(ぎゃく)に、この細(こま)かいルールを知っていた審判(しんぱん)の方はすばらしいですね。
◎ ルールブック(=競技規則)のどこに書いているのか見つからない
⬇ 細(こま)かい話(はなし)なので、読(よ)みながしてください。
■ ただ、この「頭(あたま)・胸(むね)・膝(ひざ)をつかったバックパスをキャッチしても、反則(はんそく)にならない」というルールは、ルールブック(=競技規則)のどこに書いてあるのかが、サッパリ見つかりません。
競技規則の裏をかいて、頭、胸、膝などを用いボールがゴールキーパーにパスできるよう意図的なトリックを企てたら警告(けいこく)
という(マニアックなルールの)部分(ぶぶん)しか、見つかりません。
■ どこにでも書いているルールですし、内容(ないよう)には、まちがいないと思います。しかし、
・「くるぶしより上ならOK、と決まっています。」と書いている方もいましたが・・・
・ルールブック(=競技規則)の一体どこに、そんなことが書いてあるのか不思議(ふしぎ)です。
■ 上のマニアックルールを反対解釈(はんたいかいしゃく)するにしても「太腿(ふともも)もOK」という事も、ハッキリは言えません。
■ 「(意図的な)キック」と書いているのでくるぶしより上は含(ふく)まない、と書いている方がいましたが、おそらく、それが一番正確(せいかく)な説明(せつめい)だと思(おも)います。
※JFAの「ジャッジリプレイ」という動画でも、そのように説明(せつめい)していた、と思います。
■ しかし、これだとルールブック(=競技規則)の「Kick(キック)」と書いているところは、全部(ぜんぶ)くるぶしより上は含(ふく)まないと読(よ)まないといけませんが・・・それも無理(むり)があります。
■「膝(ひざ)で相手を蹴(け)ったから、Kicking(キッキング)にはなりません」とか、そんなルールブックの読(よ)み方はありえません。
■ けっこう大事(だいじ)なバックパスの例外(れいがい)ルールが、ルールブック(=競技規則)にハッキリ書いていなくて、それにもかかわらずほとんどの人が同じ内容(ないよう)で理解(りかい)できているので、それはそれでいいのかもしれません。