❖サッカーのルール

【Q&A】④オフサイド~「プレーにかかわる」ってどういう意味(いみ)?

◆ オフサイドという反則(はんそく)は、なぜあるのか?

■ オフェンスが、相手(あいて)のゴール前で、味方(みかた)からのパスを待(ま)ちつづけるプレイをゆるすと、サッカーがつまらなくなるからです。

◆ どこでパスを待(ま)つと、オフサイドになるのか?

■ 「ゴールラインからかぞえて2人目のディフェンスがいるライン」 ⇒ オフサイドライン
■ 「オフサイドラインと相手(あいて)ゴールラインの間」にオフェンスがいる ⇒ オフサイドポジション

◆ どのタイミングで、オフサイドポジションにいると反則(はんそく)か?

⭕ 味方(みかた)が、パスを出した瞬間(しゅんかん)
❌ 自分(じぶん)が、パスを受(う)けた瞬間(しゅんかん)

❖ プレーにかかわらければ、オフサイドにならない

■ 味方(みかた)がパスを出した瞬間(しゅんかん)に、オフサイドポジションにいたとしても、そのオフェンスが「プレーにかかわらければ」オフサイドの反則(はんそく)にはなりません。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。


動画引用元【TOUROKU OFA オフサイド】
⬆ この動画では
① オフサイドポジションにいるオフェンスは、プレーにかかわっていない。
② ゴールしたオフェンスは、オフサイドポジションにいません。

こういう時(とき)は、だれもオフサイドの反則(はんそく)にはなりません。

◆ 「かかわる」は、とてもあいまい

■ しかし「かかわる」という言い方は、とてもあいまいです。
■ では、どういう時(とき)はオフサイドで、どういう時(とき)にはオフサイドではないのか、考(かんが)えていきましょう。

◆ ボールにさわった


⬆ この動画では
オフサイドポジションにいるオフェンスが、味方(みかた)からパスされたボールにさわって、シュートを打(う)っちゃってます。

■ ボールにさわれば、もう100%「かかわってる」と言えるでしょう。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。
・味方競技者がパスした、もしくは触れたボールをプレーする、または触れることによってプレーを妨害する。

◆ ボールにさわってない時(とき)

■ では、ボールにさわってない時(とき)は、ぜんぶオフサイドではない、とすれば分かりやすいですよね。

◎ 視線(しせん)をさえぎった

■ しかし、この動画(どうが)を見てください。

■ どうでしょうか?オフサイドポジションにいるオフェンスは、ボールにさわっていません。ボールをまたいでます。
■ でも、これが「オフサイドじゃない」と言う人はいませんよね。
・だれが見ても、直感(ちょっかん)として、オフサイドです。
・ルールブックでは

・明らかに相手競技者の視線をさえぎることによって、相手競技者がボールをプレーする。または、プレーする可能性を妨げる

って書(か)いてます。

■ この動画(どうが)で言えば、(ボールをまたぐことによって)キーパーからボールを見えなくして(視線をさえぎり)、キーパーがセービングでシュートを止めたり、止められたかもしれないセービングをジャマした(プレーする可能性を妨げた)、ということになります。

■ ルールとして書(か)くと、メチャクチャ回りくどくなりますが、動画で見ればだれでも直感(ちょっかん)で、「これオフサイド」って分かります。

■ この分かりにくい「プレーにかかわる」について考(かんが)えるときは、まず直感(ちょっかん)を大切(たいせつ)にしてください。

◎ ボールにさわろうとして、相手(あいて)をジャマしてる

■ では、この動画はオフサイドでしょうか?


⬆ ボールにはさわってないけど、明(あき)らかにオフサイドですよね。直感(ちょっかん)で、すぐ分かると思います。

■ オフサイドポジションのオフェンスが、ボールをさわりに行こうとしたので、はさまれた相手(あいて)のディフェンスは、ボールにさわれませんでした。

■ せりあって、結局(けっきょく)どちらもボールにさわっていません。
・でも、そういうオフェンスのボールをとりに行こうとするチャレンジがなかったら、ディフェンスはボールにさわれたかもしれません。
・そのように見えます。

■ ルールブックには、こう書いてます。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。

ボールに向かうことで相手競技者に挑む。または、
・自分の近くにあるボールを明らかにプレーしようと試みており、この行動が相手競技者に影響を与える。または、
・相手競技者がボールをプレーする可能性に影響を与えるような明らかな行動をとる。

■ どんどん長たらしくなってきて、とても分かりにくいです。
・でも、この動画のように、ボールにはさわってないけど、ディフェンスのジャマをしてオフサイドになる場合(ばあい)を、正確(せいかく)に文章(ぶんしょう)にすると、こうなってしまいます。

◎ セーブしたボールをシュート


⬆ 味方(みかた)の打(う)ったシュートをキーパーがセーブし、こぼれたボールを「オフサイドポジションにいたオフェンス」が、シュートして押(お)しこんでます。
■ 直感(ちょっかん)として「かかわってる」ので、オフサイドだと分かると思(おも)います。
■ ルールブックは、あいかわらず分かりにくいです。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。

・ボールが、ゴールポスト、クロスバー審判員もしくは相手競技者からはね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきた。
・相手競技者によって意図的にセーブされた
オフサイドポジションにいる競技者は、相手競技者が意図的にプレーしたボールを受けたとき、意図的なハンドの反則を犯した場合も含め、利益を得ているとはみなされない。ただし、意図的なセーブからのボールを除く。
「セーブ」とは、ゴールに入りそうな、またはゴールに近づいたボールを競技者が手や腕(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが触れた場合を除く)以外の体のいずれかの部分を用いて止める、または止めようとすることである。

■ ルールブックにも書いていますが、キーパー以外(いがい)のディフェンスが、シュートブロック(セーブ)した時も同じです。
■ こぼれたボールに、オフサイドポジションにいたオフェンスがさわるとオフサイドになります。

■ シュートが、ゴール(ポスト・クロスバー)、審判(しんぱん)にあたってはねかえってきた時も、同じです。
・こぼれたボールに、オフサイドポジションにいたオフェンスがさわるとオフサイドになります。

❌ ディフェンスがクリアミス


⬆ ディフェンスがクリアミスした時(とき)のように、シュートブロック(セーブ)とはちがって、ディフェンスが一度(いちど)ボールをコントロールしようとしてさわった後(あと)に、オフサイドポジションにいたオフェンスがボールにさわっても、オフサイドにはなりません。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。

・ボールが、ゴールポスト、クロスバー審判員もしくは相手競技者からはね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきた。
・相手競技者によって意図的にセーブされた
オフサイドポジションにいる競技者は、相手競技者が意図的にプレーしたボールを受けたとき、意図的なハンドの反則を犯した場合も含め、利益を得ているとはみなされない。ただし、意図的なセーブからのボールを除く。
「セーブ」とは、ゴールに入りそうな、またはゴールに近づいたボールを競技者が手や腕(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが触れた場合を除く)以外の体のいずれかの部分を用いて止める、または止めようとすることである。

■ ルールブックの表現(ひょうげん)では、

相手競技者が意図的にプレーしたボールを受けたとき利益を得ているとはみなされない。ただし、意図的なセーブからのボールを除く。

となっています。
■ 意図的(いとてき)=わざと
■ ディフェンスが、セーブ(ゴールに入りそうなボールをブロック)ではなく、一旦(いったん)ボールをコントロールしようとしてボールにさわった時点(じてん)で、オフェンス側(がわ)の攻撃(こうげき)は、もう途切(とぎ)れてるからだと思(おも)います。

◆ まとめ

■ オフサイドポジションにいたオフェンスが、味方(みかた)からパスされたボールを、直接(ちょくせつ)さわった ⇒ ⭕ オフサイド。
■ オフサイドポジションにいたオフェンスが、キーパー・ディフェンスの視線(しせん)をさえぎった ⇒ ⭕ オフサイド。
■ オフサイドポジションにいたオフェンスが、ボールにさわろうとしている相手(あいて)をジャマした ⇒ ⭕ オフサイド。
■ オフサイドポジションにいたオフェンスが、キーパー・ディフェンスがセーブしたボールにさわった ⇒ ⭕ オフサイド。
■ オフサイドポジションにいたオフェンスが、ディフェンスがコントロールしようとして一度さわったボールにさわった ⇒ ❌オフサイドではない。

◆ オフサイドのジャッジはむずかしい

■ 「プレーにかかわる」のジャッジは、上の動画のように、直感的(ちょっかんてき)に分かりやすいケースもありますが、とても微妙(びみょう)なケースもあり、どの審判(しんぱん)でも同じジャッジになるわけではありません。


⬆ たとえば「オフサイドではない」パターンとして説明(せつめい)したこの動画ですが、
・オフサイドポジションにいたオフェンスを、ディフェンスのだれかがマークしに行った。
・そのせいで、(オフサイドでない)ドリブルしているオフェンスが、よりフリーでシュートできた。
ということになれば、「影響(えいきょう)をあたえた」「利益(りえき)を得(え)た」と言えるケースもあるでしょう。

サッカー競技規則 第11条第2項(オフサイド)

2 オフサイドの反則
①ボールが味方競技者によってプレーされたか触れられた瞬間
オフサイドポジションにいる競技者は、
③次のいずれかによってそのときのプレーにかかわっている場合にのみ罰せられる。

・次のいずれかによって相手競技者を妨害する。
・明らかに相手競技者の視線をさえぎることによって、相手競技者がボールをプレーする。または、プレーする可能性を妨げる。または、
・ボールに向かうことで相手競技者に挑む。または、
・自分の近くにあるボールを明らかにプレーしようと試みており、この行動が相手競技者に影響を与える。または、
相手競技者がボールをプレーする可能性影響を与えるような明らかな行動をとる。
または、
・その位置にいることによって、次の場合に、ボールをプレーして利益を得る、または相手競技者を妨害する。
・ボールが、ゴールポスト、クロスバー、審判員もしくは相手競技者からはね返った、またはそれらに当たって方向が変わってきた。
・相手競技者によって意図的にセーブされた。
オフサイドポジションにいる競技者は、相手競技者が意図的にプレーしたボールを受けたとき、意図的なハンドの反則を犯した場合も含め、利益を得ているとはみなされない。ただし、意図的なセーブからのボールを除く。

■ 「かかわった」かどうかのジャッジは、とても微妙(びみょう)になってきます。

■ また、味方(みかた)からパスされた瞬間(しゅんかん)、オフサイドポジションにいたかどうかのジャッジも、そもそも難(むずか)しいです。

◎ 8人制(にんせい)では1人審判(しんぱん)

■ さらに、小学生のサッカーは8人制で試合(しあい)しますが、主審(しゅしん)1人だけで行(おこな)う場合(ばあい)も多いです。

8人制サッカー競技規則 第5条、第6条(主審その他の審判員)

下記のいずれかの審判員で試合を運営する。
①3人制審判:主審1名/副審2名。第4の審判員(任意)。
②1人制審判:主審1名。補助審判1名(必須)。

■ 1人制審判(しんぱん)の試合(しあい)では、副審(ふくしん:ラインズマン)がいないため、ますますオフサイドライン・オフサイドポジションも正確(せいかく)にはジャッジしにくくなってきます。
■ 大切(たいせつ)なのは、「自分(じぶん)で勝手(かって)にオフサイドとジャッジしてプレーを止めないこと」ですね。

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