◆ ファウルをされたふりをして、主審(しゅしん)をだまそうとする
■ シミュレーションというのは、ファウルされたフリや(相手からの接触で)ケガをしたフリをして、審判(しんぱん)をだまそうとする反則(はんそく)です。
◎ シミュレーション(simulation)= 見せかけ、ふり、まね
◆ 反スポーツ的行為に対する警告
■ 競技者が反スポーツ的行為で警告されなければならない状況は、様々である。
・例えば、負傷を装って、またはファウルをされたふりをして(シミュレーション)、主審を騙そうとする。
■ シミュレーションは、反スポーツ的行為(はんすぽーつてきこうい)というグループの反則の一つになります。
■ 反スポーツ的行為は、警告(イエローカード)をうける重(おも)い反則(はんそく)です。
◆ シミュレーションをする必要(ひつよう)はまったくない
■ シミュレーションは、ウッカリやってしまう反則(はんそく)ではありません。
■ 相手(あいて)と当たってもいないのに、最初(さいしょ)からこけて、PK(ペナルティキック)をもらおうとしています。
・ぜったいに「わざと」する反則(はんそく)ですよね。
■ とくに、小学生がシミュレーションをする必要(ひつよう)なんて、まったくありません。
■ 小学生で行う8人制(にんせい)のサッカーのルールでは、グリーンカードというものがあります。
主審は、フェアプレー精神あふれた行動やリスペクトある行動を取った競技者にグリーンカードを示す
■ サッカーで最初(さいしょ)におぼえるべきことは、フェアプレーだからです。
❌ かるい気もちで、プロのマネをしない
■ では「なぜプロのサッカー選手(せんしゅ)は、シミュレーションをするのか?」そう思(おも)う子もいるかもしれません。
■ たとえば、みんながあこがれるネイマール選手(せんしゅ)は、シミュレーションをすることで有名(ゆうめい)ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ykMPog2Y8kQ#t=1m26s
■ しかし、ネイマール選手(せんしゅ)と、みんなとではおかれている状況(じょうきょう)が、ぜんぜん違(ちが)います。
■ ネイマール選手(せんしゅ)のようなトッププロは、ディフェンスから、いつもきびしくマークされます。
■ さらに、相手(あいて)に飛(と)びげりされ腰椎(ようつい)という背中(せなか)の骨(ほね)をおり、サッカー人生がおわりかけたこともあります。
■ そういう普通(ふつう)の人が経験(けいけん)しないようなシビアなプロの世界(せかい)で、自分の体(からだ)を守(まも)るためのギリギリの選択(せんたく)の1つとして、ネイマール選手はシミュレーションをするのかもしれません。
■ これからサッカーをおぼえていく小学生に、シミュレーションのテクニックが必要(ひつよう)だと思いますか?
・プロの選手(せんしゅ)がやっているからといって、簡単(かんたん)にシミュレーションをマネするのは、やめた方がいいと思います。
・プロに対(たい)しても失礼(しつれい)ではないでしょうか?
◆ シミュレーションの後(あと)は?
■ 最後に問題です。
❌ 間接(かんせつ)フリーキックになります。
■ みんなが持(も)っているイメージとしては・・・
【軽い反則】
① 間接フリーキック
⬇
② 直接フリーキック
⬇
③ 警告(イエローカード)
⬇
④ 退場(レッドカード)
【重い反則】
こんな感じではないでしょうか?
■「なんで、シミュレーションは③イエローカードなのに、①間接フリーキックなの?」っていう気がします。
■ しかも、ルールブック(競技規則)には「シミュレーションは間接フリーキックになる」とは、ハッキリ書いてません。
競技者が次のことを行った場合、間接フリーキックが与えられる。
・競技者を警告する、または退場させるためにプレーを停止することになる競技規則に規定されていない反則を犯す
というあいまいな文章(ぶんしょう)から、シミュレーションが間接(かんせつ)フリーキックであることを、読(よ)みとらなければいけません。
■ 「競技規則に規定されていない反則」というのは「競技規則に(直接フリーキックと)規定されていない反則」と読まなければいけないようです。
■ シミュレーションは、12コの直接(ちょくせつ)フリーキックのどれでもないし、反スポーツ的行為でイエローカードをもらうプレーです。
・シミュレーション ⇒ ⭕イエローカード(反スポーツ的行為)
・シミュレーション ⇒ ❌直接(ちょくせつ)フリーキックではない
・シミュレーション ⇒ ⭕間接(かんせつ)フリーキックになる
・したがって、間接(かんせつ)フリーキックということになります。