◆ キーパーは6秒(びょう)以上、手でボールを持(も)てない
■ ゴールキーパーが、6秒(びょう)より長く、手でボールを持(も)ったままでいると、反則(はんそく)になります。
間接フリーキック
ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
・ボールを放すまでに、手や腕で6秒を超えてコントロールする。
◆ 6秒ルールは、なぜあるのか?
■ 勝(か)ってるチームが、試合(しあい)を遅(おく)らせる遅延行為(ちえんこうい)をするのを防(ふせ)ぐためです。
■ ペナルティーエリアの中で、手でボールを持(も)っているキーパーからボールをうばう事(こと)はできません。
■ 間接フリーキック
・ゴールキーパーが手でボールをコントロールしているとき、相手競技者は、ゴールキーパーに挑むことができない。
■ もし6秒(びょう)ルールがなくて、勝ってるチームのキーパーが手でボールを持ったまま、ずっと攻(せ)めようとしなかったら、どうでしょう?
■ 先(さき)に1点とったチームが、ほぼ勝ってしまいます。
・そんなサッカー見てる方も、やってる方もつまらないですよね。
■ 勝(か)っていても、負(ま)けていても、おたがい積極的(せっきょくてき)に、ゴールをうばいにいく、そんな試合(しあい)になるように6秒ルールはあります。
◆「手でボールを持っている」とは・・・
■ では、キーパーが「手でボールを持っている」とは、どういう状態(じょうたい)でしょうか?
■ たとえば、バスケットボールのドリブルのように、キーパーが地面(じめん)でボールをバウンドさせてペナルティエリアの中を、動(うご)きまわっていたら、6秒ルールには引(ひ)っかからないのでしょうか?
■ そういうズルができないように、ルールブック(競技規則)で、このあたりはかなり細(こま)かく決(き)まっています。
間接フリーキック
:
■ ゴールキーパーがボールを手でコントロールしていると判断されるのは、次のときである。
・ボールがゴールキーパーの両手で持たれているとき、またはボールがゴールキーパーの手と他のもの(例えば、グラウンド、自分の体)との間にあるとき
ボールに手や腕のいずれかの部分で触れているとき。
ただし、ボールがゴールキーパーからはね返った、またはゴールキーパーがセーブした場合を除く。
・ゴールキーパーが広げた手のひらでボールを持っているとき。
・ボールを地面にバウンドさせる、または空中に投げ上げたとき。
◎ 手でボールをコントロールしているとき=
⇓ ぜんぶ当てはまります。
⭕ ボールを両手(りょうて)で持っているとき
⭕ 手と(グラウンド・自分の体)の間(あいだ)で持っているとき
⭕ 広(ひろ)げた手のひらでボールを持っているとき
⭕ 地面(じめん)にボールをバウンドさせているとき
⭕ 空中(くうちゅう)に投(な)げたボールをキャッチ
⇑ どの状態(じょうたい)でも6秒のカウントは進(すす)んでいきます。
◆ 手からボールをはなした後、また手でボールをさわれば・・・
■ では、一度手からボールをはなして、足でドリブルした後(6秒カウントストップ)、相手(あいて)がよってきたら、また手でボールを持てばいいのでは・・・
■ ちゃんとルールブック(競技規則)で、そんな抜け道(ぬけみち)もふさがれています。
■ ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、次の反則のいずれかを犯した場合、間接フリーキックが与えられる。
:
・ボールを手放した後、他の競技者がボールに触れる前に、手や腕でボールに触れる。
◆ 6秒って短(みじか)すぎない?
■ しかし、キーパーがシュートをキャッチしてから6秒以内に、ボールを蹴(け)るか投(な)げるかしないといけないって、実際(じっさい)短(みじか)すぎないでしょうか?
⇑ この動画でも、最初(さいしょ)にキーパーがボールを両手(りょうて)でキャッチした瞬間(しゅんかん)から数(かぞ)えたら、15秒はたってませんか?
■ 動画でカウントがはじまる前に、もう7秒ぐらいたってます。
■ 6秒っていうと、シュートをセービングしてキャッチしたらすぐ立って、一回もまよわずにボールを蹴(け)るぐらいでないと、間(ま)にあいません。
■ しかも、6秒ルールで反則(はんそく)をとられると、ペナルティエリアの中で、間接(かんせつ)フリーキックになります。
⇑ こんな状態(じょうたい)。めちゃくちゃピンチですね。
◎ プロの試合でも6秒ルールは、完全(かんぜん)には守られていない。
■ しかし、プロの試合(しあい)を見ていると「6秒ルール」で間接(かんせつ)フリーキックになってるシーンなんて、めったに見ません。
■ この点、不思議(ふしぎ)におもって、実際にJリーグでキーパーが何秒(なんびょう)ボールを持っているかを調(しら)べてくれた人がいます。
■ このように、プロの試合(しあい)でも、6秒ルールを完全(かんぜん)に守(まも)っているキーパーはほとんどいないけど、よほど長くボールを持(も)っていないと審判(しんぱん)は反則(はんそく)をとらないようです。
◆ 6秒ルールについてのカン違(ちが)い
■ 6秒ルールについては、いろいろカン違(ちが)いして、ホームページで説明(せつめい)している人がいます。
❌ キーパーが起(お)き上がって、ボールを蹴(け)れる状態(じょうたい)になってから6秒かぞえはじめる。
⇒ そんなルールは書(か)いてません。
❌ 審判(しんぱん)は、6秒ルールで反則(はんそく)をとる前に、かならず注意(ちゅうい)しなければならない。
※注意(ちゅうい)しないで、6秒ルールで反則(はんそく)をとった審判(しんぱん)に抗議(こうぎ)する。
⇒ そんなルールもありません。いきなり取られても仕方(しかた)ありません。
■ ただ、6秒ルールは、遅延行為(ちえんこうい)をやめさせて、おたがいのチームがゴールをうばいあう積極的(せっきょくてき)なサッカーにするためにあります。
■ そのような試合(しあい)になるよう「6秒ルール」をうまく使(つか)える審判(しんぱん)はすばらしい、という考え方は正しいと思います。
■ 反則(はんそく)をとる前に注意(ちゅうい)して「活発(かっぱつ)なプレーをうながす」というのも、審判(しんぱん)のスキルの一つと言(い)えるかもしれませんね。